2005年07月の記事 | 紫陽庵 casina d'ortensia
備忘録とギリシア語とラテン語とイタリア語と英語とフランス語 appunti e lingue straniere
RECOMMEND

Material : shepe

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


2014.09.23 Tuesday - -
モーヴァンMorvern Caller (2002)

うーん。全体としてよくわからんかった(笑)。
 サマンサ・モートンはよかったけど。音楽映画らしいけど、音楽一回聞いただけだと頭に残らないたちなので、私向きじゃなかったということかな。映像は、割と印象的だった。モーヴァンがホテルの廊下にいる場面とか。
 青春映画〜、若者の姿を描きました、ということなのかなあ。新しい生き方を求めて!ということだったようだけど、何するかと言えば剽窃かよ・・・。今の生活に変化を付けるのに、お金が欲しかっただけにしか見えないけど。お、金が手に入るぜ、ラッキー♪、みたいな(笑)。原作だと違うのかな。
 その他、この前のイギリス学のクラスで取り上げてた、yobbish, clubbing が出てきてた。

2005.07.30 Saturday 08:11 映画-cinema-cinema comments(0)
戦場のピアニストthe Pianist(2002)

サヴァイヴァルな話だった。船上のピアニスト?というのと入り交じっていたせいもあって、もっとピアノに関する話かと思っていたのでした。
戦争を生き抜いた人、彼はピアニストだった・・という感じ。ドキュメンタリーのようでした。
何かのきっかけで物事が動き出すと、人間って簡単に人をパンパン殺したりできるようになるんだろうなあ。感覚の麻痺と常態化、惰性が一番恐ろしい。
それはともかく、ああいう状況になったらさっさと死にそうだと思った。

2005.07.30 Saturday 08:10 映画-cinema-cinema comments(0)
Harry Potter and the prizoner of Azkaban

 一、二作目に比べると完成度は劣る印象。ブラックについてわかりにくいような気がしたのは私だけ? 彼は、あの鼠になってた男の殺害犯ということでつかまっていたのか、結局のところ。
 どうやら原作がより複雑になって、映画化に無理があったということらしい。
 映像などは流石よくできていたし、俳優たちの成長ぶりも微笑ましい。今回は敵と派手にやり合う場面などがなかったから、メリハリがつきにくかったと言うことかもしれないな。話しも全体にぎゅっと絡み合った結合感に欠ける。漫然とした感じ。
 マルフォイも申し訳程度に出してみましたという以上ではないし。
 全体として、まあまあ、三作目だししょうがないのかなあという感じ。原作を読んでみたらよいのかもしれません。

2005.07.14 Thursday 08:08 映画-cinema-cinema comments(0)
『すべてがFになる』(森博嗣)

久しぶりに推理小説を読みました。よくできていた。割と有名な本らしいけど、今まで知りませんでした。ちょっと納得行かない点もあるけど、結局何で花嫁衣装なの、とか。
探偵役の設定としては、女の子の方が冴えてるのに馴染みがあるけど、そうではなかったな。(これは単に、赤川次郎の印象かも・・)。
96年出版。若干古いなあと印象が否めなかった。それが悪いとは思わないけど。何が現実かという主題を、発信者の不確定性という媒体の特性に絡めて展開。ネットの普及がもたらした、ここであるどこでもない相手に出会ったときの戸惑いやこれまでの現実感の揺らぎが着想なんだろうな。
 たぶん、思考的構築物としてはよくできているけれども(トロイの木馬の重なり合うモチーフなどは秀逸)、現実味や切実感がない、破綻がないところが物足りないのだと思う。人物造形、特に女性登場人物が図式的に思えてしまうこともそれに繋がっている。

2005.07.14 Thursday 08:07 本-libri-books comments(0)
ever after (1998)

ever after (1998)
「本当の」シンデレラ物語。設定は童話に近いが、社会的現実に置き直して話にしてみました、という感じ。舞台はフランスで、主人公がトマス・モアを読んでいたり、レオナルド・ダ・ヴィンチが登場したりする。ドリュー・バリモアは悪くなかったけど、王子がもう一つだったな。
 シンデレラが農家の出で、階級が問題にされるところが新機軸なんでしょうね。あとは、とても勇ましいシンデレラ像にしているところ。
 面白いと思ったのは、非常にmaid in manhattan (2002)に造りが似ていること。シンデレラだからといえばそうなのだけど。偶然身分を間違えられて恋に落ち、暴かれて一旦は決裂。上流階級の男の側の開眼により、ハッピーエンド。細かいところでは、男性が秘密の場所を共有するところや、下位階級の女の現実に根ざした社会批判的視点に男性が惹かれる辺りとか。周りによって嘘が暴かれることで、決裂する辺りも。あとはレオナルド・ダ・ヴィンチ的な役割を、息子が担っていることになるのかな。

2005.07.05 Tuesday 08:04 映画-cinema-cinema comments(0)
『ミカドの肖像』 (猪瀬直樹)

漸く読了。圧倒的な読後感。
 西部のプリンスホテルが元皇族の土地を買い叩いてできた代物であったこと、そこには、創業者の流通的在り方、土地への執念、大衆文化への時代的嗅覚が働いていた。近代天皇制の創設以後、大正という時代になって「一君万民」の構図が浸透していくことが、「大衆」の誕生に結びついている。皇族が付与する神話性と大衆性の接点を基盤に、大衆消費社会が芽生える。私鉄の登場と共に郊外にプチ祝祭空間を配する大衆消費文化の型が形成されていくことになる。
 歌劇『ミカド』。欧米から見た周縁としての仮想的日本。鹿鳴館に代表される日本側の欧化努力との対比。
 「御真影」と心象空間。キヨソーネの絵を撮影した御真影は複製技術で日本中に散らばり、祖先崇拝の頂点と看取される。また一世一元の原則により、天皇の生死が社会に有機的側面を与えた。「日本風景論」の流行を通じ、日本の原風景なるものが形成されていき、大名制から天皇制へ社会の拡大に寄与する。土着の自然とヒエラルキーが身近にあった比較的小規模な住空間の住人としての自己意識から、日本という抽象的な存在の一部としての自己規定への組み替えである。
 「天皇安保」、西欧から見れば周縁に位置しつつ、日本にあっては中心に位置すると捉えられる天皇。天皇を空虚な中心として、その周縁に人々が日常に埋没しているとの構造が外から看取されるらしい、それはどこまで強固なものだろうか。中心がないと本当に瓦解するのか、瓦解するほどの構造があるのか、というのが漠然とした疑問。

2005.07.05 Tuesday 08:03 本-libri-books comments(0)
The Dangerous Lives of altar boys

The Dangerous Lives of altar boys
イノセント・ボーイズという邦題。ジョディ・フォスターが製作に携わっている、出演もしてる。
しかし。いまいちじゃった。青春とはこういうものじゃ、という先入見以上に何かあったのかな。
アニメは悪くなかったけど。原作への思い入れが作る側にはあったんでしょうかね。
altar boys ということが、どこかで効いていたのだろうか。何で彼らがその役目だったのかもよくわからんかったし。最後の礼拝は、あれは葬列だったのか?うーん。若い時ってよくわからず世の中過ぎていっちゃうのよね、それを味わってみましょうという趣旨だったのかな。・・・

2005.07.01 Friday 08:02 映画-cinema-cinema comments(0)