アンドレ・ジイド『田園交響曲』 | 紫陽庵 casina d'ortensia
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Material : shepe

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2014.09.23 Tuesday - -
アンドレ・ジイド『田園交響曲』

 空いた時間に薄かったので、読んでみた。
こんな話だったとは、知らなかった。

牧師が盲目少女を連れ帰って教育していくうちに入れ込んじゃう話。手術で開眼しちゃうのだ。
一人称の随分に身勝手な語りで、『ロリータ』のハンバート・ハンバートを思いっきり思い出してしまった。 
掟と愛とか、パウロとキリストとかジイド(ジッド?)特有だろう主題ももちろんあるのだが。
法と神、というのは、レミゼラブルでも、ジャベール警部が言っていたな。ミュージカル版での創作とも考えにくいから、原作にそうした要素があるんだろう、ということは、フランス(カトリック?)的な発想なのかもね。

盲目と知の関係は、ギリシア以来の盲目の予言者、目が見えないが故に真実が見える、の逆転だろう。

展開は読ませるものがあって、感心。フランス語もきっと美しいのだろうな。

勢いで、隣にあった『背徳者』も読み始めた。こちらは、アラブの少年に入れ込んでしまう話。
残念ながら『狭き門』はうちにはないな。
対になってるらしいから、買っておこうか。
2013.03.23 Saturday 18:37 本-libri-books comments(0)
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2014.09.23 Tuesday - -
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